今回は「土木設計」という仕事について紹介していこうと思います。
土木工事は、設計図が無ければどこに何を作れば良いのか分からない!という状況になっていしまいます。
また、土木設計がきちんと行なわれていなければ、工事によって作られた土木構造物はすぐに壊れる危険な状態ができてしまいます。
そんな、責任重大な仕事である「土木設計」について大まかに説明していきます。
土木設計の意義
まず、設計というのは、発注者側の目的物を「安全性」や「耐久性」や「品質」を満足する図面や仕様書を示すことです。
もちろん目的物の施工にはお金も関わってきますので、経済性も重要な判断基準になります。
また、図面や仕様書などをまとめて、「設計図書」と呼びます。
特に、土木構造物の多くは公的機関によって発注され、公共構造物という多くの人が使用するものになります。
そんな公共構造物の設計ミスは、大事故につながり、多くの人を危険にさらすことになってしまいます。
さらに、土木設計は分野も多く、それぞれに専門的な知識を必要とすることから、計画・調査を含めて「建設コンサルタント」に委託されることがほとんどです。
そんな背景から、土木構造物の計画・調査・設計に関しては建設コンサルタントの責任が大きく、果たす役割も重大なものになっています。
設計の種類
「設計」と聞くと、CADや紙、コンパスなどを使って図面を描く様子を想像する方もいると思います。
しかし、設計にはいくつか種類があり、それぞれのプロセスを踏んで最終的な図面が完成します。
それぞれの概要を解説していきます。
概略設計
まずは、「概略設計」から説明していきます。
概略設計とは、フィージビリティスタディ(事業可能性調査)における技術的可能性検討のための設計を実績、事例を参考におこなっていくこと。既存の地形図や工事資料などを参考にする。
フィージビリティスタディとは、新規事業やプロジェクトの実現可能性を多角的な視点から調査・分析することです。
概略設計では、事業を実行することで経済的なコストや役に立つかどうかを判断することになります。
公共事業の割合が多い土木分野では、大規模な事業も多くなるので、おのずと責任も大きくなっていきます。
また、過去に似たような工事を行っている場合は、経済効果や事業を実施した結果などの予測に役立ちます。
予備設計
次に「予備設計」の説明をしていきます。
予備設計とは、設計対象とする構造物等の施工位置、規模、工法などに関して比較検討を行い、基本方針を決定すること。また、主要な部分の地形測量や水準測量も執り行う。
予備設計では、概略設計により明確になった設計対象物に関して、さらに具体化していきます。
施工性や経済性、環境負荷、近隣への影響などを総合的に加味し、実際に施工する物の比較案を出していきます。
また、この段階で施工物に必要な性能も必ず満たすように比較案を出していく。
ここでいう必要な性能とは、設計耐力や長さ、幅、高さのことを指します。
基本設計
次に「基本設計」の説明をしていきます。
基本方針に基づき、主要工事、構造物などについて構造・安定計算を行い、設計図、概略工事費を算出すること。また、工事に関するすべての地域において、地形測量や基準点測量、水準測量を行う。
予備設計にて決定した工法についてさらに具体的な検討を行っていきます。
この段階では細かい図面を作成することはせず、使用工法による安定計算や構造計算を行っていきます。
また、この段階で詳細設計につなげるために、現地形をより詳細に測量していきます。
概算工事費を算出することで、発注者の予算編成に関する判断材料を用意することもこの段階での仕事です。
基本設計は、設計の最終段階につながる計算を行うプロセスになります。
詳細設計
最後に、「詳細設計」の説明をしてきます。
すべての工事、構造物などについて構造・安定計算を行い、設計図、設計図書を作成し、積算や工事発注が可能な状態に仕上げること。構造物の座標計算や用地測量を含めて行います。
詳細設計では、基本設計により方向性が決まった設計物を図面に起こしていきます。
また、この段階でCADやその他の製図ソフトを用いて、設計図を作成していく流れになります。
最後に
土木設計は、普段使用している道路や河川のような土木インフラを建設する際には必ず必要になります。
そんな土木設計にもいくつかのプロセスがあり、徐々に詳細な内容に詰めていくような流れになっています。
また、各プロセスで行う構造計算や安定計算はミスがあると工事の発注金額に大きな差が出てきます。
公共工事の中でも特に金額面・安全面での責任が大きいのが設計の仕事になります。
今回の記事は以上になります。
最後までお読みいただきありがとうございます。

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